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イボ(疣)とは皮膚の一部が盛り上がった,小さなできものを示す俗称です。
そのため,医学的には性質の異なる,さまざまな病変を区別することなく,使用されています。
イボのなかでも,ウイルス感染によって生じるイボ(尋常性疣贅,扁平疣贅など)と,皮膚の老化によって生じるイボ(脂漏性角化症やスキンタッグなど)は,老若男女を問わずたいへんよくみられる疾患です。
手のひら,足の裏,手足の指を中心に生ずるイボの多くは,正式には尋常性疣贅という疾患で,ヒト乳頭腫ウイルス(Human Papilloma Virus:HPV)の感染によるものです。
このウイルスは,遺伝子のタイプによって,150種以上ものタイプに分類されていて,粘膜に感染するタイプでは,がんの発症に関与するものもありますが,尋常性疣贅の原因となるHPV2型やHPV57型では発がんの心配はまずありません。
尋常性疣贅の原因となるウイルスは,皮膚に生じた小さな傷などから侵入・感染し,感染した部位に小さなまるいイボを生じます。
子どもに多い疾患ですが,成人でも手足に傷を負うことの多い職業(調理師さん,理・美容師さん,肉屋さん,魚屋さんなど)に従事する方や,手足を使う運動選手,皮膚が濡れていることの多い水泳選手にも発症が多いようです。
ウイルス感染症ですので,体力・免疫力が低下していると,感染しやすく,また治りにくくなります。
尋常性疣贅の診断には,特別な検査は必要なく,視診や触診によって皮膚科医が診断を下します。
肉眼での判断がはっきりしない場合には,ダーモスコピーという特殊な器具を使用して患部を診察します。
まれではありますが,悪性黒色腫やその他の腫瘍の可能性が否定できない場合には、病変の一部を採取して病理組織検査を実施します。
尋常性疣贅の治療は,液体窒素を用いた、いぼ冷凍凝固法が最も多く行われています。
液体窒素を患部に数秒~10秒ほど圧抵し,冷凍凝固します。
1週間~2週間に1回、定期的に通院が必要になりますので、医師の判断に従って通院して下さい。
尋常性疣贅は自然に治ることもありますが、通常は数年~10年以上にわたって持続することの多い疾患です。
最初にできたイボからウイルスが撒き散らされ,他の部位や身の周りの人にイボを感染させてしまうこともあります。 それを防ぐために以下のようなことに気を付けてください。
※体の免疫力が低下している場合は感染する可能性が高くなるので、睡眠を十分にとり、栄養のバランスが取れた食事を心がけるなど,健康的な規則正しい生活を心掛けてください。