江東区東砂の皮膚科|まるやま皮膚科クリニック

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やけど(熱傷)

【やけどとは】

やけど(熱傷)とは、高温の物質(固体、液体、気体のいずれの場合もあります)や光線(赤外線)が皮膚に作用することで生じる皮膚および皮下組織の損傷のことです。接触した物質の温度、熱伝導率(熱エネルギーの伝わりやすさ)、接触時の圧力、作用時間などさまざまな条件が発症するやけどの重症度に影響します。比較的低い温度(44~60℃)の物体(湯たんぽ、カイロなど)により生じたやけどを「低温やけど(低温熱傷)」といい、やけどの程度が重症となりやすいため注意してください。また、強酸(塩酸、硫酸など)・強アルカリ(苛性ソーダなど)・灯油などの化学物質が接触することで生じる皮膚の損傷を化学熱傷(化学損傷)と呼び、重症熱傷に似た症状を生じるので緊急に対処が必要です。

【やけどの原因】

やけどは、皮膚に高温の熱湯・油などがかかることで発症することが多く、子供の場合は家庭内のアイロン・炊飯器からの水蒸気などが原因になることもあります。金属・炎などが触れたり、赤外線などの刺激が長時間にわたってさらされたり、酸性度(塩酸)やアルカリ性度(苛性ソーダ)などの高い化学物質などが皮膚に接触するすることによって発症します。また高温のものだけではなく、使い捨てカイロ・ホットカーペットなど身体を温める比較的温度が低い物に長時間触れていたことによる「低温やけど」と呼ばれるものあります。低温やけどは皮膚の深くまでゆっくりと進むので、治療しなければならない場合、長引くこともありますので注意が必要です。

【やけどの症状】

やけどは傷害された皮膚の深さと面積によって
Ⅰ度熱傷、Ⅱ度熱傷(浅いものと深いものに区別されます)、Ⅲ度熱傷に区別されます。

皮膚のごく浅い表皮と呼ばれる部位に傷害が及んだやけどをI度熱傷と言います。最も軽いやけどに分類され、皮膚の赤みやむくみなどを伴いヒリヒリとした痛みを感じます。
数日で自然に治り傷痕が残ることもない軽いやけです。

<浅達性II度熱傷>
表皮の下にある真皮の浅い部位まで傷害が及んだやけどを浅達性Ⅱ度熱傷と言います。I度熱傷より症状はやや重く、水ぶくれが出来、強い痛みを伴います。治るのに1~2週間ほどか時間を要し、通常は痕を残さないことが多いです。ただし傷害を負った部位に色素沈着が生じることもありますので早めの治療が大切です。

<深達性II度熱傷>
浅達性II度よりも真皮のさらに奥まで傷害が及んだやけどを深達性II度熱傷と言います。赤み、むくみ、水疱が発症し、神経に到達するためとても強い痛みを感じます。深達性II度であってもIII度に近い場合は逆に痛みが減っていきます。治癒まで3~4週間かかり、治った後は傷あとが残る可能性が高いです。

真皮を超えて皮下脂肪やその下の筋肉にまで傷害が及ぶ重いやけどをIII度熱傷と言います。水疱などは形成されず、また血管や神経がほぼ全滅してしまうため、患部が白っぽい色調(時に黒)となり、痛みはほとんど感じなくなります。治るまでに1か月以上かかり、面積が広い場合には植皮などの手術が必要となります。治癒後の傷痕もケロイドを形成したり、関節の動きを制限したり(関節拘縮)して引き続き特別な治療を必要とすることが少なくありません。

【やけどの検査と診断】

やけどは受傷時の状況や皮膚の状態(深さ・広さ・部位)から診断を下しやすい疾患です。I度熱傷のような軽い場合は基本的に特別な検査が必要になることはありません。深達性II度やIII度熱傷のような重いやけどは、広い面積の場合入院治療が必要で、尿検査・血液検査などを行い、脱水・炎症・腎機能など全身の状態を把握する検査を行うこととなります。

【やけどの治療】

やけどになってしまったら、15分程度を目安に流水で冷やしてやけどの進行を抑えるようにして下さい。洋服を着たまま強いやけどを負った場合、そのまま脱いでしまうと皮膚も共に剥離してしまう恐れがあるため、水で冷やしてから脱がしましょう。冬の寒い時期には冷却により、かえって凍傷を生じたり、低体温症を引き起こしたりすることがありますから、注意して下さい。

I度・浅達性II度のやけどの場合は、患部をしっかりと冷やした後に傷害を受けた部位の乾燥を防ぎ炎症の改善をするため、塗り薬・受傷部を覆う“被覆材”などを用いて治療します。

深達性II度やIII度のやけどの場合も皮膚を清潔に保ち、塗り薬を使用し、患部を被覆材で覆い治療します。やけどによって完全に壊死してしまい、そのままでは皮膚の再生が期待できない部分は、受診時に医師がはさみやメスを使って壊死した部分を除去(デブリードマン)する必要があります。やけどにより失われた皮膚の面積が広い場合には、患者さん自身の健康な皮膚を一部採取して患部へ移植する手術を実施します。

重症のやけどは、脱水・感染症を起こしやすい状態となり集中治療が必要です。
さらに、煙や熱風を吸込み、気道の粘膜に傷害を起こしている場合(気道熱傷)には、窒息を防ぐため気管内挿管を行ったうえで呼吸管理を実施する必要があります。気道熱傷が疑われる場合には、皮膚のやけどが軽症であっても、高度医療機関に入院して治療・経過観察を実施しなければなりません。

【やけどの日常生活上の注意】

やけどの回復を促進するには、豊富な栄養と強い免疫力が大切です。タンパク質やビタミン、ミネラルを十分に摂取し、心身の休息をきちんと取るようにしましょう。また、患部の細菌感染を予防するため、外用剤とガーゼ、包帯等で患部をきちんと保護し、1日1回包帯交換を実施します。包帯交換の際には、シャワーを使い、ぬるま湯で患部をしっかりと洗浄するようにして下さい。