江東区東砂の皮膚科|まるやま皮膚科クリニック

MENU
ご連絡先はこちら Tel.03-5632-2077

〒136-0074
東京都江東区東砂7-19-13
ベルコモン南砂301

しもやけ

しもやけとは

しもやけとは寒冷による刺激を、何度も繰り返し受けることで発症する皮膚障害です。正式には凍瘡(とうそう)といいます。低温の環境で血流が悪くなることが原因で発症し、手の指先やつま先、耳などが赤色~赤紫色に腫れる、かゆみや比較的軽い痛みなどの症状が出ます。治療をすることで改善されることが多く、暖かい季節になれば症状は落ち着きます。 ただ、皮膚症状の中にはしもやけに症状の似たものがいくつかあり、そのような疾患の疑いがある場合は、皮膚に対する局所だけでなく、全身への合併症にも注意しながら治療を行う必要が出てきます。さらに、細菌感染など合併すると悪化する恐れもあります。一般には子供の方が発症しやすいですが、大人の方でも繰り返す方もいます。

しもやけの原因

しもやけは、寒さと暖かさの刺激が交互に繰り返され、皮膚の末梢血管が収縮し、うっ血し、炎症が起こることで発症します。そのため、1日をとおしてずっと気温の低い真冬よりも、晩秋~冬のはじめや、冬の終わり~春先など、寒暖差の激しい季節に起こりやすいのが特徴です。特に気温が4~5℃で、日中の気温差が10℃以上になる時期によくみられます。 冷たい外の空気にさらされた後、足先や手、頬、鼻、耳たぶなど、血行の悪くなりやすい部位に症状が出てきます。また、しもやけは、糖尿病、高脂血症、家族歴などにも影響されやすく、体質的に汗をかきやすい人や、末梢の血液循環が悪くなりやすい人、水仕事をよくする人が発症しやすいです。同じような寒冷刺激を受けても、しもやけを発症しやすい方とそうではない方の違いはこのような理由があります。、発症しやすい体質の人は、毎年症状を繰り返すこともあります。

しもやけの症状

しもやけの症状の出方には、主に2つのタイプがあります。

1.多形紅斑型(たけいこうはんがた)
主に大人にみられ、指や手の一部が赤、もしくはピンク色に丸く腫れる。(円形の発疹。)
水疱・しこりなどができることもある。

2.樽柿型(たるがきがた)
子どもによくみられ、手指または足全体が真っ赤(赤紫色)に腫れあがり、熟した柿のように見える。

しもやけは「末梢部位」と言って、手指、つま先、頬、耳など、多くの毛細血管があり、外の空気に触れやすく冷えやすい部分が発症しやすい箇所になります。しもやけになると、それらの部位に腫れや痒みが生じたり、重い症状の場合は水疱(水ぶくれ)を発症し、潰瘍(かいよう)と言われる傷になったり、しもやけが治った後も黒っぽい跡が残ることもあります。

しもやけの予防と治療

しもやけは寒冷刺激によって起こるので、寒冷刺激を「避ける」ことが重要です。
外出の際は、しめつけの少ない手袋、帽子、耳当て、マスクなど、防寒グッズをしっかりと着用し、「温かく冷やさず」が大切です。しもやけの対策には、寒い場所にいる時間を可能な限り減らすことも有効です。また、雨や雪で靴下が濡れたら早めに履き替え、靴はよく乾燥させるようにしましょう。汗をかいた場合も、冷える前にこまめに拭くようにしてください。熱めの浴槽に浸かったり、日光に当たったりして急速に温まった場合にも、その刺激で症状が進行することがあるため注意するようにしてください。

しもやけの治療には炎症を抑えるためにステロイドの塗り薬、血流を改善するビタミンEの塗り薬、またはビタミンEの内服薬を用います。重症化して水疱(水ぶくれ)や潰瘍(かいよう)がみられる場合や、毎シーズンしもやけを繰り返す場合は、「血管拡張薬」を使用することもあります。また、足湯やマッサージ、漢方薬なども、痛みを和らげるのに有効です。しもやけは一度発症しても、気温が温かい季節になれば自然に良くなっていきますが、暖かくなっても軽快しない、冬でないのにしもやけのような症状があるなどといった場合には、しもやけとは別の病気が潜んでいることがあります。こうした場合は、速やかに医療機関を受診しましょう。